[写真]:渡辺哲也 [写真]:渡辺文治 [写真]:岡田伸一 [写真]:吉野嘉那子(左)と青木成美 [写真]:山口俊光

JIS第1水準漢字の詳細読み

JIS第1水準漢字(2965字)の詳細読みの策定作業は、2005年4月から2006年9月までの1年半に亘って行いました。 作業に携わったのは以下の6人です(敬称略)。名前の後ろの括弧の中は所属、その後ろの数値は作業への参加回数を表します。 それぞれの顔写真は、この段落の上にあります。下の箇条書きと同じ順序で左から右に並んでいます。

  • 渡辺哲也(国立特別支援教育総合研究所)20回、皆勤
  • 渡辺文治(神奈川県総合リハビリテーションセンター七沢ライトホーム)20回、皆勤
  • 岡田伸一(障害者職業総合センター)13回
  • 吉野嘉那子(宮城教育大学(当時))7回
  • 青木成美(宮城教育大学)5回
  • 山口俊光(国立特殊教育総合研究所(当時))2回

策定会場は国立特別支援教育総合研究所のリエゾンオフィスが10回、宮城教育大学が3回、日本盲人職能開発センターが3回、障害者職業総合センターが2回、七沢ライトホームが2回でした。最も頻繁に会場となった研究所のリエゾンオフィスがJR田町駅すぐそばにあることから、新しい詳細読みを「田町読み」と呼ぶこととしました。

詳細読みの策定手順は、報告書に記載してある策定基準をもとに説明単語と構成を絞り込み、最終的には参加者の合意で決定する、というものです。初期の作業では、辞書・教育漢字一覧表・学習基本語彙などの資料を全て紙媒体で用意し、これに逐一当たっていたため、作業に大変時間がかかりました。初回の作業では、手順への不慣れも加わり、1日で38語しか策定できませんでした。その後、閲覧にかかる手間を省力化するため、詳細読み策定支援ソフトを山口氏に開発してもらいました。支援ソフトは表計算ソフトMicrosoft ExcelのVBA(Visual Basic Application)として実装されました。このソフトを使えば、同音異義語の有無、単語親密度の順位、漢字の読みなど、説明単語の選定条件に係る資料を漢字ごとに効率よく一覧できます。このソフトを用いることで策定速度は格段に上がり、1日に150から200語は策定できるようになりました。1ヶ月に1回から2回程度ずつ策定作業を行い、JIS第1水準漢字2965字全ての策定を、2006年9月8日に宮城教育大学で終えました。

JIS第2水準漢字の詳細読み

JIS第2水準漢字(3390字)の詳細読みは、2007年1月から2008年3月までの間に19回の作業日を設けて策定を終えました。作業に携わったのは渡辺哲也・渡辺文治・岡田伸一の3人です(吉野嘉那子も1回だけ作業に加わりました)。

仮名・アルファベットのフォネティック読み、その他の記号類の読み

2007年から2008年にかけて、宮城教育大学の青木成美、永井伸幸、佐々木朋美らとともに、小・中学生の語彙を考慮して仮名・アルファベットのフォネティック読みを策定しました。仮名・アルファベット以外の記号類の読みは、JISの日本語通用名称、及び既存のスクリーンリーダの読みを参考に決定しました。